620年の歴史を持つ南相馬市の伊勢大御神の12年に一度の遷宮で陵王の龍笛の独奏と、相馬雅楽会の皆様と越天楽・五条楽・浦安の舞の合奏に参加させて頂きました。
江井神楽との出会いから、その地域にしかない大地とつながる音楽と、その土地にしかない笛の存在を知りました。本物の文化や芸能は地域の中で当たり前にあるもので、私のような元々その土地につながりのない人間が立ち入れない世界もありますが、音楽や芸能がコミュニティの中で示す役割は、音楽家として関わる事ができる領域で、移動手段や情報空間へのアクセスから地域のつながりそのものが変化する中、どうしたらこの魅力的で生きる糧となる音を繋いでいく事ができるか、移動が多い日々の生活の中でも常に考えている事の1つです。
千年先も豊かな森が響く音を見つめています。
江井神楽のルーツを探求する中で、能楽の一噌幸弘先生や、雅楽とのつながりができ、ここまで活動を後押ししてくださった事、本当に感謝しています。
自分の音楽の中で日本の伝統楽器を使う事は、畏怖の気持ちもありますが、土地とつながる音から生まれた音楽的思想には、私達の暮らしを豊かにするヒントがたくさん込められていると感じています。
本質を知るために、合奏の経験が何よりも必要で、今回の奏上に向けて、ご指導及び合奏の機会をくださった、八木千暁先生、音無史哉さん、中村香奈子さん、香風舎雅楽乃会様、東京合奏練習会様 に心よりお礼申し上げます。
これからもルーツに敬意を払いつつ、今を生きる私達の暮らしの中に響く音、未来からの音の予言を探求して参ります。












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