明日のDommune、FoM前夜祭でモジュラーの現在を提示する彩り豊かなプログラムが展開されます。Improvisers Machine Orchestraのセットでは、Conductionを使った手法で、Improvisers Orchestraとモジュラーの相似形の宇宙の可能性を提示します。
Conductionは世界中にImprovisers Orchestraが結成されるきっかけになったButch Morrisの発想をベースにしていて、超ざっくり言うと”異なる背景を持つ奏者同士が瞬時に音を通してコミュニケーションし、アンサンブルの構築を可能にした”手法。
London / Berlin / Tokyo 3つのImprovisers Orchestraの経験と10年近いブランクを経て、今年から満を持して荒井康太さんとともにスタートした企画。ありがたい事にたくさんのプレイヤーが共鳴してくださって1年で想像もつかない所まで来る事が出来ました。
ひとつ、お伝えしたい事は、Improvisers Orchestraは即興のオーケストラではなくて、即興演奏に対するオープンなハートを持った奏者が集うオーケストラだと言うこと。指揮者と奏者は対等な関係にあり、指揮者が構成を、奏者がコンテンツを決める事が前提ですが、相互作用で関係性がどんどん変化する所も見所です。
日本の伝統芸能にオーケストラというシステムが存在しない理由は気候風土とともにある文化性があって、どうやったらこの土地に馴染むImprovisets Orchestraのシステムを作れるか、前回のTokyo Improvisers Orchestraが終了してから、10年近く思案していたのですが、人間と機械が相互作用するImprovisation Machineを提唱するスイスの拡張フルート奏者 Meloさんとの出会いがあって、”マシーン”の可能性を知れた事がImprovisers Machine Orchestraの活動の1つの原動力となっています。
IMOは全体が1つの大きなマシーンで、一人ひとりがパーツでもあると同時に、奏者個人で完成された1つの宇宙でもあります。マシーンというドライな概念が、指揮者と奏者が対等に作用するコンダクションを使用したオーケストラと親和性があると感じています。
IMOの奏者個人が独立しつつ、全体としても機能できるシステムは、様々なパッチケーブルで単独のモジュールを繋ぎ、時間が複数の方向に流れるモジュラーシンセサイザーの構造と似ていると感じていて、その事を尊敬するモジュラー奏者のJUNさん、Momose Yasunagaさんにお話ししたら共鳴してくださって、それがさらに今回のFoM 前夜祭の出演に繋がったという流れ。
始まったばかりの源流ですが、今回Butch Morris のコンダクションをベースに電子楽器の奏法からのフィードバックを含め、IMOオリジナルの語法をいくつか追加したので、はじめてコンダクションのビデオを公開しました。
まだ発展途中の内容なので、メンバー以外に公開する事は勇気のいる事なのですが、これからも進化していきたい気持ちと、電子楽器と生楽器のバランスが対等に近い形のImprovisers Orchestaはおそらく他にないと思うので、本当に異なる背景を持つ音楽家が瞬時にアンサンブルを響かせられるのか,
Butch Morrisから問われているような気もしています。
こちらのビデオでConductionの基本的な語法をご覧頂けます。
Butch MorrisはConductionの語法を”Directive”と名付け、オリジナルの立体的なボキャブラリーを構築しました。この”Directive”をなんと訳すか、大変悩んだのですが、今回、奇しくもこのビデオを制作したタイミングがスイスでImprovisation Machine の思想を牽引しているMeloさんと制作をしていた時期で、新しい語法の本質について色々話して考えを深める事ができました。
Directive / 語彙を直観的に伝わる情報に変換したくて、今回 Meloさんからアイディアを頂き、”コード”という言葉を試しています。
コードはコンピューターのコーディングの語法でもあり、暗号の意味もあります。指示の明確さと、解釈の幅広さの可能性、コードの送受信のフラットの関係性の提示が気に入っているポイント🌟
今回のDommuneでは、IMOメンバーだけでなく、このビデオを見て参加して参加してくださるモジュラー奏者を募集したら、台湾のWeiiiさんとスペインのEspinozaさんも参加してくださる事になりました。
明日の本番が本当に、はじめての音を合わせる瞬間になります。おそらく多くの勘違いやハプニングがおきますが、そのズレを性善説で捉えて、相互作用で芸術に昇華できる懐の深さがConductionの凄さだと感じています。
明日は、個人的にIMO過去最大の予測不可能な展開ですが、私が四苦八苦するのを楽しむのもよし😂 それは置いておいて、メンバー間の奇跡の相互作用を是非お楽しみ頂きたいです。
IMOの出番は20:10~21:10です。是非目撃してください!












この記事へのコメントはありません。