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このページでは、Q&A、お勧めの音源、
曲の解説など、日々のフルートライフに役立つ情報を毎月更新していきます。
こんな事聞いてみたい!という事がありましたら、チームカノンまでご連絡ください。


Vol.49 グリッサンドヘッドジョイント

今回は、ライブで徐々に注目を集めつつあるRobert DIck作グリッサンドヘッドジョイントのご紹介です。
今年の一月の即興ワークショップから使用しています。
最初はあまりコメントを頂けなかったのですが(涙)最近、使い方が慣れてきたのか、
「何それ!?」とのお言葉を頂戴できるようになりました。そう、そう!それが正しい反応です!
一体それは何なの?と目と耳を疑う不思議な装置、グリッサンドヘッドジョイントは現代音楽のパイオニア、
Robert Dickが制作・販売しています。サイトに2008年の写真が出ているので、
世に出てから10年は経っているようですが、私が発見したのは、今年に入ってから。
能管を一噌さんに習いに行くにあたって、できる限りいろんな笛の可能性を知っておきたい、と思い、
You Tubeを見ていた時に、この頭部管がスライドする不思議な楽器を見つけました。
伸び縮みする頭部管を見た時は一瞬見間違いではないかと思ったほどです。
すぐに問い合わせで購入し、自分のヘインズに合うようにテオバルトさんで加工していただいて使用しています。


グリッサンドヘッドジョイント使用時の写真。
頭部管が少し左に長いの、お分かりになりますでしょうか?

頭部間の音色自体は現代的な方向性で私の使用しているオールドヘインズとの相性は抜群とは言えないのですが、
その方が今までの頭部管も使うので良いのかな、とおもっています。
今は曲によって頭部間を使い分けています。

頭部間の左側が空洞になっていて、頬をアタッチメントで固定し顔を動かすことで左にスライドすると、
金属の蓋がスライドし、空洞が閉じて頭部管自体が伸びます。これによって、
左にスライドすれば音程が下がり、右に戻せば音程が上がります。

ギターのベンドのような効果を狙って制作したとのご本人談ですが、
確かに電気的な加工をしたかのような効果も狙えるし、ブルースや民謡には大変よく馴染みます。
今のところ一番効果的に使えるのは即興だと感じていますが、
実際にインパクトがあるのは伝統的なスタイルの音楽の中で音を曲げたような効果を出した時のようです。

ただ、これは方向性を間違えると一発芸のような感じになってしまうので、そこは慎重に使っていきたいです。

音を曲げると時間軸が一瞬歪むので、表現の幅が無限に広がります。
音楽の中では0.1秒ずらすだけで大きな効果があります。
ずれちゃった、ではダメで、コントロールしてずらすのがポイント。
これは大変技術のいることですが、共演者と最高のタイミングで歯車があってそういう体験ができると、
パラレルワールドは本当に存在するんだ、と思えるような、
複数の時間軸を自在に行き来できるような状況になる事があります。
私が経験した事はまだまだその片鱗だと思うのですが、このグリッサンドヘッドジョイントで、
今まで体験した事のないような超時空の感覚を目指します!

あまり器用なタイプではないので、この頭部管の本当の声がどこにあるのか、
じっくりと時間をかけて付き合っていかないとまだまだわからないところもあります。
またこの頭部管と比較して、もともとのヘインズも素晴らしく、ますます愛おしく感じます。

グリッサンドヘッドジョイント、時間をかけて付き合って、仲良くなっていきますので、
まだ聞いたことのない方はどうぞ楽しみしていてくださいね!

vol.48 暑い夏を乗り切る練習法

毎日暑いですね!こうも暑い日々が続くと、
練習の意欲も下がってしまいますよね。
さて、この暑い時期のフルート練習をどう乗り切るかですが…
一番のおすすめは練習しないこと!クーラーの効いた部屋で、
冷たいビールを飲みながらひたすら暑い時期すぎるのを待ちましょう。

フルート演奏だけでなく、すべての目的を持って遂行する作業は、
モチベーションを保つのに、技術や工夫が必要ですよね。
とくに趣味の世界になると、どこにゴールを設定するかは、
人それぞれ違うものだと思います。

音楽やフルートがなくても生きて行くことは可能です。
人生になくても良いものだからこそ、そこに時間や情熱をかけることは、
かけがえなく美しいことだと思います。
そこから得られる喜びは何物にもかえられない豊かさがあります。

フルートや音楽に興味を持って私のところに来てくださった方には、
ぜひ上達してますます豊かな気持ちになっていただきたいです。
そのためにお手伝いすることは私の喜びです。
一緒に新しい世界が開ける体験ができた時の感動は言葉にできません。

そんな上達のためのゴール設定の方法について少しお話します。

個人的な話になりますが、趣味である乗馬の上達のために、
どんな方法があるのかインターネットでいろいろと調べました。
そうすると、主に英語のサイトですが、
次から次に、指南書というか、
このやり方をやれば、確実に上達可能というサイトが出てきます。
詳細に知るには、相当の金額のコースを受講が必要とのページが。(泣)
というわけでまだ無料で見れる範囲しか見ていませんが、
すべてのサイトに共通するのは、明確なゴール設定と、
そこに至るまでのプロセスを非常に細かく設定していること。

馬術という伝統のある分野でシステム化されたやり方に感心した次第ですが、
音楽や他の事にも共通する事だと感じました。

とはいえ、音楽は目に見えないものだし、人と比べるものではなく、
喜びを共有するものなので、
ゴールの設定自体がなかなか難しいと思います。

もうすでに十分素晴らしいのに自信が持てないケースや、
自分が持っている才能や技術を使いこなせていないケースも多いです。

こういう事は意識してゴール設定をすることで解決できるような気がしています。

音楽は、その時自分を取り巻く環境、自分が今までやってきたこと、
そして、これからどうやって生きていきたいか、すべてが音になって表れます。

カノンにいらしてくださる皆様一人ひとりの音の旅、
その行き先は音を出す人自身にしか決められませんが、
そのガイドとして、時々登場して、
この道筋でいくと楽だよ、とか、こんな道もありますよ、
などとアドバイスをして、
その旅路を豊かで実りあるものにするのが私のゴールの一つです。

私は私の音の道を旅しています。
時々道が交錯して新しい道が生まれることもまた喜びです。

今月はレッスンの時にゴール設定の話もしていきたいと思っています。

vol.47 アンサンブルミーティング 大成功!

このスクールを立ち上げる時に、
年に1回は超一流の方とのセッションを体験できる、
Flute Partyを開催すると決めました。

実際にやってみると、アンサンブルにはアンサンブルのテクニックがあって、
例えばイントロやエンディングの作りかた、合図の出し方など、
一対一のレッスンではカバーしきれない要素があることに気がつきました。

そこで同じ楽器のフルーティスト同士で、
アンサンブルのテクニックを実践/実験する場を設けよう、
と始まったのがこのアンサンブルミーティング。

フルーティストのみの参加ですので、
普段ピアノ、ギター、ベース、ドラムに助けられている要素を、
全部自分たちでやります。

初めての方は自分の音にフォーカスし、
慣れている方には、他のフルーティストの伴奏を(フルートで)担当します。
色々な段階の方が集まる会だからこそ可能な実験です。

みなさん必ず何しかしチャレンジは設定しています。
他の方のサポートで入った場合、
どうやったら気持ち良く演奏してもらえるか、
瞬間瞬間で工夫するなど、どのような段階の方でも収穫があります。

普段は伴奏してくれる他の楽器に頼っている一面が浮き彫りになって、
一瞬でも気を抜くとどこをやっているかわからなくなる怖さはあります。
何かあったらいつでも助けに入ろうと私もスタンバイしているのですが、
今回嬉しかったのは私が入る場面がほとんどなかったこと!

みなさんしっかり自立して、自分の音を出して、
共演者の人とタイミングを合わせて、
素晴らしいアンサンブルを奏でていました。

音楽家同士にはテレパシーがあるというのは、
ジャズの歴史を体現するMary Lou Williamsの言葉ですが、
本当にその通りだと思いました。

言葉で説明したらものすごく時間がかかってわかりにくいことを、
音で会話したら一瞬で実現できる。

音は言葉の先を行く、と谷川俊太郎さんが著書でおっしゃられていますが、
これもまさにそうだと思います。

受講生の皆さんの演奏を聴いていて、
浮かんだもう一つ浮かんだキーワードは「和して同ぜず」。
良いジャズのアンサンブルを作るためには、
和と自立の絶妙なバランスが必要なのだと言うことがよくわかりました。

本当に一人ひとりが素晴らしい演奏で大満足です!

vol.46 フルーティストのためのジャズフルートバイブル

例えば、冷蔵庫の食材を整理したり、タンスの中の洋服を整理するとスッキリして、
次に何が必要かが見えてくる事ってありますよね。
音楽も一緒でレパートリーを整理するだけで、格段にレベルアップします。

もちろん、片付いていないキッチンから絶品料理を生み出す天才タイプの人もいるので、
一概には言えないかもしれませんが、人生の中で一度は自分のレパートリーを整理して、
これとこれは絶対に自信を持って提供できる、という曲を把握しておく事は絶対に損はないと思います。

今回のアンサンブルミーティングでは、参加してくださるフルーティストの皆様に、
「この曲は自信を持って、フルートの(自分の)音色に合う」という曲を選んでもらいました。
私だったら思いつかないような曲を持ってきてくださる方もいて視野が広がっています。
音楽に正解はないということを改めて感じます。

いよいよ6月24日のアンサンブルミーティングにて、
第一回目のフルートバイブルが完成します。
とっても楽しみです!

Vol.45 祝!南相馬での初JAZZ ワンポイントレッスン開催


南相馬で初のワンポイントレッスン。
南相馬でジャズフルーティストが集まるきっかけになるかと、
タイミング的にはゴールデンウィークが良いだろうとのことで急遽開催しました。
告知期間が短かったので、残念ながらフルーティストは来なかったのですが、
嬉しいことに才能のあるベーシストが参加してくださいました。
今回は楽器はなんでも可にしていて、これは私も初めての経験だったのですが、
実際にやってみて、今まで自分が経験したジャズのアンサンブルを機能させる方法や、
こうしたらソリストがソロをとりやすいよ、とかいろいろなアプローチが可能だということがわかり、
私にとっても実りある体験でした。

南相馬でこうしたイベントができることの最大の魅力は会場を借りることが簡単なことです。
パッと思いついたタイミングで気持ちの良い、ゆとりのある空間でこうしたイベントができること、
非常にありがたいです。銘醸館さま、いつもありがとうございます。


Vol.44 南青山サロン6月のアンサンブルミーティングに向けて。

アンサンブルミーティングも今年で3回目です。
試行錯誤で続けてきましたが、
だんだん有効な利用法が見えてきました。

参加してくださる方は、
初心者から経験豊富な方まで幅広いです。
初心者の方は、まず人前で吹くことに慣れること。

発表の場ではなく、実験の場ですし、
サポーティブなフルーティストしかいませんから、
安心して色々試してみてください。

経験者の方は、自分のメインの曲はもちろん全力でやっていただきたいのですが、
おそらく一番技術向上に役に立つのは、
他のフルーティストの伴奏をする時でしょう。
なかなか伴奏をする機会は私たちはないのですが、
人前で演奏する場合、伴奏してもらう事は多いと思います。

その伴奏してくださる方と同じ土俵で話をするためにも、
どうやってメインのメロディを吹いている人を気持ち良く引き立てるか、
この事が実感として掴めたら、大きな成長につながるでしょう。

今回はそれぞれがメインの曲を持ち寄って、
フルーティストのためのジャズフルートバイブルを作る他、
人数がいないとできない、リズムの練習などもやる予定です。
時間の芸術である音楽、
リズムの概念を私たちフルーティストもはっきりと、
打ち出す事の重要性を感じていますし、今回は色々と試してみたいです。

また、上級者用にMike MinieriのSara’s Touchをアレンジしました。
この美しい曲は様々な転調(珍しいKey含む)だけでなく、
リズムの仕掛けも大変素晴らしいので、
この曲を演奏する事によって、自分の中のとっておきの引き出しを作れる事と思います。

Vol. 43 ふえが増えた!


Can On Music Schoolでは、音楽を通して豊かな日々を送りたい、
という気持ちを大切にしています。そのような気持ちがあれば、
経験の有無や、年齢を問わず、一緒に時間を過ごす事で、
何かお互いにとって有意義なものが見つかると信じています。

いらしてくださる方一人ひとりが本当に幅の広い魅力的な個性をお持ちです。
様々な魅力的な音と接するうちに、
音楽を深く語る時の自分の方向性の変化や、
新たな視点が増えているのを感じています。

どうしてもある程度の経験を積むと、
初心に戻るのが難しくなる時があります。
偶然か必然か、私も別の角度ではありますが、
今、完全に初心の状態にあって、
そういう時に例えば新しく楽器を始めたい、
という方がいらしてくださるのは、何か運命を感じます。

例えば運指がわからないという場合、
フルートはもう考えなくても自動的に指がそこに行くようになっていて、
なかなかそういう気持ちを共有できなかったのですが、
今、チャレンジしている事に置き換えると、
運指のコントロールの難しさに大いに共感します!

何にチャレンジしているかというと…能菅です。
話せば長くなりますが、短くまとめると、
日本の伝統芸能の原点を知る事で、
西洋の音楽の最先端のシステムを使った表現とのバランスが、
自分の土台としてしっかり根付くのではという希望のもと、
今年から一念発起し一噌幸宏先生に習っています。

日本の笛のシステムは驚く事ばかりですが、
音階の概念がない事、打楽器的要素も担当する事など、
大変興味深く、これを普段のフルート演奏に活かせたら、
どんなに素晴らしい事か… !
まだまだ道のりは長いですが、能菅を注文したし、
もう後戻りはできません。

そのうちご披露いたしますので、楽しみにしていてください。

(写真は今お借りしているものです)

それで、初心の気持ちがわかるというのは、
能菅の場合、自分の中でイメージがあるのに、
指が思うように動かなかったり、
そもそもイメージの概要がつかめなかったりという事が、
痛いほど身に染みてわかるのです。

でも、この状態をフルートの今できている事と、
比較しながら一つ一つ分析する事で、
今までにないフルートの理解にもつながるような手応えがあります。

もう一つ、初心の気持ちがわかるのは、
趣味で南相馬で続けている乗馬です。

こちらはまったく思うようにいかないですが、
このもどかしい気持ちもまた、
発展途中のフルートの事に結び付けられるような気がしています。

馬と関わっていて、一番音楽にフィードバックがあるのは、
アンサンブルに関してです。

馬は、例えば、内心人間が怖いと思っている場合、
表面上はどんなに平気なふりをしていても、
それを鋭く察知して、人間をバカにする、
或いは一緒に怖がって手に負えなくなってしまうそうです。

私たちの表情や仕草の微細な動きから、
感情を読み取っているのですね。


考えてみると、アンサンブルするときは、
音の会話だけでなく、体の動きや仕草からも多くの情報を入手して、
それを元に音楽を進めます。
指揮が一番の例ですが、音が鳴っている瞬間だけでなく、
その前後の身体の動きにもアンサンブルを成立させるための、
多くの情報が含まれているのですね。

また、馬と接して、わかったもう一つのことは、
自分の意思だけでは物事が進まないということ。

音楽に置き換えると、強い意思があれば、
理想のアンサンブルを作ることが可能と思っていましたが、
そうではなくて、思いが通じていないと思ったら、
押し続けるのではなく、きちんと伝わるまで待つ事の重要性を学びました。

音楽だけだとこの辺りの事が、
他のもの事にカモフラージュされてしまって、
見落としてしまうこともあるのですが、
馬との関係性だと、うまくいかない時は、
何をやっても、ウンともスンとも、馬は動きません。
でも、ちょっと待ってみて、全体を眺めて、
気持ちが揃うタイミングで合図を出せば、
驚くほどスムーズにコミュニケーションが取れる事があります。

これはもちろん音楽にも応用できるし、
はっきりとわかったのは大きな収穫でした。

乗馬は最高に楽しい趣味ですが、
どんな趣味でも、趣味からのつながりは、
考えもしないところに簡単に繋がれる、
すごいツールだと思います。

カノンにいらしてくださる皆様には、
音楽という素晴らしい趣味を様々なところにつなげて、
どんどん豊かな気持ちを広げていってほしいです。


vol.42 フルートティストのフルーティストによる、
フルートのためのジャズスタンダードバイブルを作ろう!


Can On Music Schoolにいらしてくださっている皆様は、
様々な音楽的背景/人生経験/それぞれが持って生まれた、
素晴らしいセンスを持ち寄ってきてくださって、
私もとっても良い刺激を受けています。

毎年秋の恒例フルートパーティは個性あふれるバラエティ豊かなラインナップになっていて、
それが今から楽しみなのですが、ここであえて、
それぞれが「ジャズフルーティスト」として自信を持って演奏できるレパートリーを、
再確認すべく、6月に開催を控えるアンサンブルミーティングのテーマを決めました。

自分のジャズのレパートリーの中で、
一番気持ちよく吹けるものをそれぞれ持ち寄って、
ジャズフルーティストによるフルートのためのスタンダードバイブルを作ります。

フルート(自分)の音色が一番響かせることができる、
心の底から気持ちよく吹ける曲。他人と比べるものではなく、
吹いていて、自分が気持ち良いと思うもの、自分自身に感動するもの。
体の中で気持ちよく空気の振動を感じられれば、
きっとそれは聞いている人も感動するものになるはず。

ジャズの歴史の中ではどちらかといえば脇役だったフルートですが、
そういう垣根も今は無くなっています。

どのような曲が集まるか、今から楽しみです。
私もポイント別に自分が気に入っている曲を提案します。

2018 Mar

vol.41  祝!即興ワークショップ初開催@南相馬

今年は即興演奏やコンダクション(即興指揮)をもっと深めたいと思っています。
ジャズの重要な要素の一つでもある即興ですが、
音楽の表現のカテゴライズとなると、
ジャズと即興は別のものです、

音楽の形式だけで言えばコードがある程度支配し、
リズムもどんなに複雑な形をとったしても枠組みがあるというのが、
ジャズの音楽形成のベースになっています。
このしっかりした枠組みというのがキーポイントで、
ジャズの中の即興は枠組みがあって大体の深さや距離がイメージできる、
プールで泳いでいるようなイメージだとしたら、
即興はどこまで泳げば良いのか、どのくらい深いのかも、
行ってみないとわからない、海で泳いでいるような感覚に近いです。
どんな音楽でも自由と秩序のバランスが重要です。

即興はやりたい事をやりたい放題という事ではなくて、
今自分がいる空間で、自分自身や同じ空間を共有する素晴らしい仲間と、
どれだけその瞬間を感じ、共有し、大切にその瞬間を生ききるか、
そこにフォーカスする事が醍醐味だと感じています。
時間の芸術/数学とも言われる音楽の喜びを、
最大限に感じる事のできるアプローチです。

意外に感じるかもしれませんが、
即興の手法はある程度体系立てて語る事が可能です。
そして、それを他のジャンルでの活用となると、
無限の可能性を持ちます。
即興のコンセプトを自分の中に持つ事ができれば、
必ず自分の音楽にとって良い影響があります。
ですので、どんなジャンルでもを演奏したい方にも、
是非本格的な即興を体験してみることをお勧めしています。

東京では何度か開催した即興ワークショップですが、
南相馬ではどのくらい反応があるかが未知数で、
でも、とにかくどこかで始めなければ、永遠に始められないので、
後先考えすに場所と日程を押さえたのが今回。

南相馬で活動するようになって本当に良かったと思うことは、
素晴らしい場所が簡単に利用できるという事。
ありがたい事に東京でも良い場所でさせていただいていますが、
今、気に入って利用している場所に出会うまでは、
涙なしには語れないさすらいの日々もあったし、
良い場所は当然競争率も高いので、
かなり前から計画をしないといけないし、
失敗できない、というのプレッシャーがあります。

今までの自分のパターンでは考えられない、
フットワークの軽さで今回の企画を準備して、
どうなるかわからない実験的な気持ちで臨んだ会でしたが、
結果的には大成功!
こういうやり方もある事が体験できてすごく良かった!

今回のワークショップに参加してくださった方は、
ギター、鍋の蓋、おろし金、法螺貝など、
南相馬ならでは?の楽器もあったりしてとってもユニーク。

今回集まったメンバーが偶然か必然か、
音楽的にオープンで柔軟な心の持ち主で、
新しいことにチャレンジすることを恐れないこと、
その空間にいる全員の音を尊重すること、
全てが可能な優秀な3名が集まりました。

譜面に書いたらものすごく難しいことを、
瞬間的に可能にするのが即興の醍醐味。
この日も素晴らしい作品がいくつか出来ました。
全員、即興指揮にもチャレンジして、
楽器の技術だけではなくて、
音楽構築のアイディアもいろいろと実験しましたよ!

ワークショップで行う即興は1960年代以降、
ロンドンで起きた即興の流れの考えかたをベースにしています。
おすすめの本がいくつかあります。
デレク・ベイリー著「Improvisation 即興の彼方へ」
日本語訳もありますので、興味のある方は是非!

2018. Feb

Vol. 40 2018年 どうぞよろしくお願いいたします



古代ローマでは幾何学/算術/天文学/音楽は同じ、
リベラルアーツという括りで学ばれていたそう。

幾何学は平面の数学で音楽は空間の数学であるというのをどこかで読んだ事があります。
そんな音楽の数学的側面をわかりやすく書いた本はないかなと探していたのですが、
ついに、理想の本に出会いました。

音楽の美しい宇宙
Jason Martineau 著 山田美明 訳
創元社 アルケミスト双書

音楽を数字でとってもわかりやすく解説しています。
挿入されているグラフィックが本当に美しくて、
それを見ているだけでも直観的に身体に入ってきます。

理論書とは一線を画す独自の体裁の本です。
音楽の仕組み~記譜法まで小さな一冊にまさに宇宙が凝縮されています。




ちなみにコードには様々な表記がありますが、
Standardized Chord Symbol Notation のシステムを使用するのがおすすめです。
このシステムはCount Basieのアレンジャーとして有名なSammy Nesticoが推奨していて、
私も昨年ごろから徐々にこれに切り替えています。
コードのグラフィックから、積み重ねの仕組みまで、
細部にわたって書かれていて、
これを使うと曖昧な表記が不可能になるので、
自分の思い通りのサウンドを書くことができます。

逆に自分がどの音の組み合わせを欲しているのか、
明確にわからないと書けないので、
コードのシステムを完璧に自分のものにできます。

システムを理解するのに、ちょっと時間がかかると思いますが、
その分得られることが多いです!
この本もおすすめしたいのですが、残念ながら絶版になっているようなので、
興味のある方はレッスンでお伝えしますので、お声がけください。

2018 Jan