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2018年3月2日 Great Summit 2018 in 横浜  @ 大倉山記念館ホール
出演:Miya (flute), スガダイロー (piano/Guest), 寳玉義彦 (ナビゲーター/詩)


ゲストにスガダイローさんを迎えての「Great Summit 2018 in 横浜」、
沢山のお客様におこしいただき、無事終了いたしました。
長い上り坂と階段を上ってお越し下さった皆様、本当にありがとうございました。

歴史をたどり、ミュージシャンの人柄にふれると、
あたかもその人が近しい人のように感じられるものですが、
この企画のために、似顔絵を描こうと思い立ち、
サッチモの絵を描いてスタジオに置いたとき、
本当にサッチモが来てくれたように感じたものですが、
今でもこの企画は毎回、本当にジャズの巨人の魂に守られているように感じています。

鋭く風を切るフルートの音と、
ピアノが揺れるほど(形容ではなく本当に揺れてます)のダイローさんの演奏に、
矢も盾もたまらないと言う感じで、
ミンガスの似顔絵がスタンドからダイブしました。
構造上、落ちる理由が見当たらないので全く不思議(笑)。
もしかしたらミンガスも会場で興奮のうちに見守ってくれていたのかもしれません。

常連のお客様だけでなく、
初めてこのライブにご興味を持ってお越し下さる方も多い中、
今回は嬉しい事に、遊佐未森さんのコンサートでMiyaの演奏を聴いて、
Great Summit にお越し下さった方々がいらっしゃり、とても楽しんで頂けたようです。
ジャンルが違えど、良い音楽を創り出す現場というのは、
真に音楽を楽しもうとする人が集い、互いに行き来できるものなのだと実感しました。

Great Summit を擁する,「A Story of Jazz in 横浜」は、
また夏ごろより、本年のシリーズをお届けします。
南相馬でのシリーズは先んじて3月25日より3月連続で始まります。

どうぞお楽しみに!

〜 お客様の声 〜

色々と面白い歴史が聴けて勉強になります。JazzというよりHardcoreの香りが…。
曲の解釈が面白いです。なるへそのSunshine of Your Love。…M.Uさま

期待値を遥かに越える三人のコラボレーションでした。PianoもFluteも、
まだ知らない響きがこんなにあったんだ!とオドロキの夜でした。
Ecipse 素敵な曲ですね。月光を感じました。…K.Tさま

アットウされました。フルートとピアノと、私しかいない世界に2時間も浸っていました。
素敵な時間をありがとうございます。すっきりしました。明日からまた頑張れます。
ノーバディ ノウズ 良かった!…M.Kさま

いい気持になりました。名画「笛吹く少年」のような、
ピアノが楽器のカベをこえたようです。
フルートでも篠笛や尺八のような音がでましたね。…F.Kさま

先日、未森さんのコンサートでの美しいフルート音色とはまた異なる、
とてもエキサイティングなライブで、素晴らしいです!!
ジャズは全くきかないのですが、とても興味がわきました。
楽譜が無くて、即興なんですね。…遊佐未森さんコンサートからのお客様

2/25日の遊佐未森さんのコンサートでのMiyaさんの演奏が素晴らしく、
来てしまいました。一枚のチラシで世界が広がり、うれしく思います。
4月より転勤なので、横浜生活の最後の良い思い出になりました。
ありがとうございます。スガさんのピアノ凄かったですね。…K.Fさま



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2017年9月16日 Miya Presents A Story of Jazz Great Sunnit 2017 in 南相馬
出演:Miya (flute), スガダイロー (piano),寳玉義彦(詩人/ナビゲーター)
@ ゆめはっと多目的ホール




写真:Rie Kikuchi

スガダイローさんをピアノに迎えてのGreat Summit 2017 in 南相馬、
大好評のうちに終了いたしました。
お越し頂いた皆様、本当にありがとうございました。

「ミュージシャンズ・ミュージシャン」をテーマに、
セロニアス・モンク、チャールズ・ミンガス、ジンジャー・ベイカーの、
3人を紹介してきた2017年のA Story of Jazz、その総集編としてのGreat Summit。

積み重なった歴史が地層のように見えるスガダイローのピアノに、
時空を超越するMiyaのフルートの音色が重なり、
前回に引き続き、再びタイムトンネルが開いてゆく感覚。
ゆめはっと多目的ホールの観客の姿が各時代の薄暗いライブスポットで、
巨人たちの演奏にじっと聴き入っていた人々のシルエットと混じりあっていく。

南相馬では初めて聴くかもしれない、
当代を背負って立つジャズミュージシャンふたりによる、研ぎすまされた協奏。
客席の誰もが息をのみ、全ての音をなぞるようにして聴いていた。

今回、寳玉は冒頭に決して短くはない時間を頂き、
駆足でジャズの黎明からモンクの登場までを解説した。
これで一人でも多くの人が、ジャズという幅広い共通言語の根底に棚引く、
苦みを解してくれればと思った。

近付き難い意味での「お洒落な大人の音楽」という印象から、一歩踏み出してみると、
悠久の時を感じながら、痛みと共に生きてきた人々の超克の歴史があり、
その頂点に、現代のジャズならではの妙味を識ることができる。
そこに感覚を持ち出すためのレクチャーと、Great Summitで味わう、
実際の時間旅行こそが、S.O.Jシリーズの醍醐味なのだと、前回から自覚している。

客席から頂いたすべてのアンケートには、
衝撃を肯定的に受け止める言葉が並んだ。
このシリーズはもっともっと広く、深く、楽しんで頂けると思う。
次は9月29日(金)、横浜・Mingus編です。

文:寳玉義彦

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2017年3月29日 Miya Presents A Story of Jazz Great Sunnit 2017 in 横浜
出演:Miya (flute), 渋谷毅 (piano), 吉野弘志 (bass)
@ 横浜市 大倉山記念館 ホール



 
A Story of Jazz Great Summit 2017 in 横浜、
沢山のお客様にお越し頂き、大好評のうちに終了致しました。

Yukiさんが開催の模様をお伝えするレヴューを書いて下さいました。
是非お読みください。下部に寳玉義彦(司会・詩人)のコメントもあります。

〜〜〜

昨年より待ち侘びていました The Great Summit 2017…
A Story of Jazz 特別編ということで、今夜はフルート Miyaさん、
ピアノ 渋谷毅さん、ベース 吉野弘志さんという、
じつに贅沢な奏者による演奏会です。曲が始まるまえは、
詩人 寳玉義彦さんによる Jazz Talk - 史実と作曲家の逸話がリアルに紐解かれ、
物語がひらかれ、限定カルテット誕生とも云える夜でした。

総勢40名以上のお客様を前に、舞台は其々の作曲家の時代へ。
大倉山記念館は、その可能性を無限に秘めている空間であるらしく、
曲ごとに全く風景の異なる音色を響かせます。
コール・ポーター、カウント・ベイシーに続き、ジョージ・ガーシュウィン。
昨年、一回にひとりずつの曲を Miya さんがソロで吹く機会では、
即興ジャズのスタイルでしたが、今回は即興の趣向を残しつつ、
ピアノとベースに深く呼応します。
艶やかなフルートがホールの歴史的雰囲気と馴染んで、高貴に広がりました。
時代の慣習、作曲家の背景、唄の意味と様々なストーリーが映しだされ、
自由な感覚で音楽を聴くことができました。
演奏会の最後、ガーシュウィンでは相馬盆唄から Summertime へと続き、
メロディと共に祈りが昇華されたような、何ともいえない感情が湧きました。
忘れ難いこの響き。ぜひいつか南相馬の地でも改めて聴いてみたいです。

次回の A Story of Jazz は夏から、新たなシリーズで再開されるそうです。
また大倉山に赴き、歴史的ジャズと現代の邂逅を愉しみたいと思います。

Yuki Eguchi
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2016年11月5日 Miya Presents A Story of Jazz Great Summit 2016 in 南相馬
出演:Miya (flute), 渋谷毅 (piano), 吉野弘志 (bass)
場所:南相馬市民文化会館・多目的ホール




渋谷毅さん吉野弘志さんを迎えての、
Great Sunnit 2016 @ ゆめはっと多目的ホール、
多くのお客さまにおこし頂き、無事終了いたしました。

このコンサートは記念すべきものになりました。
あまりの強烈な体験に私、寳玉もMiyaも、
終了後しばらく、倒れて寝こんでしまいました。

「A Story of Jazz」には2つの顔があるように思います。
ひとつは誰でも気軽に楽しめる、
ちょっとアカデミックで面白いジャズコンサートという、一般的な側面。

もうひとつは、決して生易しくないジャズという音楽の背景を知り、
しばしば神事などで、
人知を超越したものに向けて演奏される「笛」という楽器の音色を通して、
楽曲の中に息づく魂と、時代の共有を試みる、
体験型タイムマシーン・エンタテイメント的側面。

これらはたぶん表裏一体のもので、どちらの要素が欠けても、
「A Story of Jazz」シリーズは成り立たない。
Miyaも私もそういう意図をもって製作しています。
まず、「A Story of Jazz」という企画ありき。
「Great Summit」も、ただのコンボジャズセッションではないのです。

今回のGreat Summitで取り上げたのは、

・Cole Poter
・Count Basie
・George Gershwin

の三人の巨人。
ジャズミュージシャンに愛された作曲家・バンドリーダーがテーマです。

先にご紹介した通り、今回Miyaの演奏を支えて下さったのは、
ピアノに渋谷毅さん、ベースに吉野弘志さんという、大ベテランの2人。

シャンパーニュの栓を抜くように 「It’s De- Lovely」 から華やかにスタート!
客席はタイムトンネルを通って、
Cole Poterが夜ごと過ごしたパーティーの風景の中へ。

優しく、美しく、そして精力的なコール・ポーターの楽曲。
煌びやかなだけではない、どこかにしっとりと暗闇を含んで、
これでもか、これでもか、と変化しながら奥へ奥へ導く、本当の大人の世界。
贅沢な音に客席は夢見心地。顔もほころびます。
最後の「 You’d Be So Nice to Come Home To」で、
寒い夜道を、白い息をはきながら、ふたたびゆめはっとに戻ってきました。

トークを挟んでCount Basie編では、
明るく弾むような楽曲で、テンションを上げていきます。
「Cute」ではMiyaの自慢の生徒さんであるRさんに特別参加してもらいました。
彼女は中学生にしていわゆる天才肌。
この日も初めて挑戦するジャズで、堂々たるアドリブを聴かせてくれました。
しかも彼女のカラーが音に出ていて本当にすばらしかったです。

最後はいよいよGeorge Gershwin編。
狂乱期のアメリカを駆け抜けたユダヤ移民の偉大なる作曲家。
イディッシュ(東欧系ユダヤ)民謡である、
「Tumbalalaika」でその血潮の源を感じ、
最終盤、いよいよ大曲「Rhapsody in Blue」。
Miyaのフルートによるあの独特のグリッサンドから、渋谷さんのピアノ。
時空の壁を溶かすように開いていきます。
その綻びを通って、ジョージ・ガーシュウィン、
まさにそのひとが、静かにステージに現れる。
そんな感覚が「A Story of Jazz」シリーズの真の魅力のひとつでもあります。

演奏はさらに進みます。コミカルななじみのフレーズが次第に深い青に沈み、
客席が息を殺すなか、閃光のような即興。
シャドーボクシングのように重く鋭い吉野さんのベースが、
タイムトンネルを前へ前へ押し通ろうとするMiyaの背中を押します。
過去の遺産を私たちが一方的に享受するのではなく、
むしろ現在から過去に向かって切り込んでゆくかのような演奏。
バリバリと音をたてて時間の壁が崩れ落ち、
坩堝の如き20年代アメリカの呻きと、
除染と復興でごった返す南相馬の「今」の呻きが、
青い蛇のように絡み合い、火花を残して消える。

そしてそのまま「相馬盆唄」から「Summertime」。
フィナーレはあらゆる時代に生きるの人々の共通の祈りになって、
青く、私たちの生きる苦しみ、悲しみをこえて、どこまでも青く響きました。

満場の拍手のあとは、アンコール。
Cole Porterより「Don’t Fence me In」。
名残惜しさのなか、散会。

すごいライブになるだろうと思っていましたが、
想像を超えるライブになりました。
時を超えてきたスタンダード楽曲のを恐ろしさを、
改めて思い知りました。

さて、次は横浜!
渋谷さん、吉野さん、またよろしくお願い致します。
このメンバーでこのプログラムは、次回が最後。
見逃した皆様、3月29日の大倉山記念館ホールが、
ラストチャンスですよ!

写真:菊池理絵 文:寳玉義彦

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番外編 Story of Jazz Special Concert Report
(名前をGreat Summit に変更前のイベントです)

2015年9月26日 Miya Presents A Story of Jazz Special Concert
出演:Miya (flute), 谷川賢作 (piano), 伊藤潮 (bass)
場所:南相馬市民文化会館・多目的ホール




2015年9月25日、ストーリー・オブ・ジャズ スペシャルコンサートが無事終了致しました。
会場のゆめはっと多目的ホールは大入で、多くのお客様にお越し頂きました。

南相馬で新たに始まった、ストーリー・オブ・ジャズ シリーズ。
2015年は1月、3月、5月に、それぞれ、
ルイ・アームストロング、デューク・エリントン、チャーリー・パーカーを取り上げ、
フルートで彼らの音楽の本質にせまるライブをトークを交えて展開してきました。
今回はそのまとめライブ。ソロを解禁して、
大先輩二人を迎え、トリオでのコンサートを開催しました。

ピアノの谷川賢作さんは普段は、オリジナル楽曲をはじめ、
バラエティに富んだ演奏で、ときに楽しく、
ときに繊細で深遠な演奏で聴衆を魅了しています。
ベースの伊藤潮さんは数多くの日本のジャズの重鎮や、
歴史に名を残す外国人ジャズミュージシャンのバックを務め、
そこで鍛え上げられた演奏は、とてつもない切れ味で私たちのハートを鼓舞します。
フルートは古来から異なる次元をつなぐ役割を与えられた楽器。
Miyaはその音色で、南相馬の地・ゆめはっと多目的ホールにて、
ミュージシャンと観客だけでなく、巨人達が生きた時代と私たちの生きる時代、
巨人達の遺した偉大な楽曲を通じて、彼らと私たちの魂を、つないでゆきます。

サッチモ篇では「When The Saint Go Marching In」のような、
だれでも親しみのある楽曲から、しんみりと賢作さんのピアノが響く
「Nobody Knows Trouble I’ve Seen」、
エリントン篇ではカノンミュージックスクール南相馬校の生徒を迎えて、
フルートアンサンブルの魅力も交えて披露した「Mood Indigo」、
パーカー篇では一気にスピードアップし、Miyaが高速ソロに挑んだ「Bird Gets The Worm」、
潮さんのベースがスリリングに切れまくる「A Night of Tunisia」など、
ジャズとフルートの魅力を存分に楽しめるライブになりました。

会場では「Take The A Train」にあやかった、バーコーナー、
「Take the 常磐線」も開設され、観客の皆様はビールやバーボンを片手に、
ときに美しく、ときにスリリングな演奏に、体を揺らしながら聴き入っていました。

南相馬市は現在、震災からの復興作業、
東京電力福島第一原子力発電所の事故で拡散した放射性物質の除染作業で、
無数の人とダンプトラックが集まってきています。
このエネルギッシュでありながらも、どこか無理のある苦しい状況は、
ジャズが必要とされた時代にいくらか通じるものがあるように感じます。

アンコールは「What A Wonderful World」。
何ひとつ奇麗ごとではすまない世界で、
しばし心を解き放ち、立ち上がって明日に向かう一夜。
それでも、それぞれが素晴らしき世界を見つけ、
守っていけるように、巨人達の音楽は温かく、深く、響いていました。

(写真・ 菊池理絵 / 文章・ほうぎょくよしひこ)